サイバーエージェントを退職して、スマートニュースにJoinしました
あっという間に過ぎ去りましたが、11月にサイバーエージェントを退職し、スマートニュースにJoinしまして、3ヶ月が経ちました。 試用期間も終わってどうにかこうにかやっておりますので、所謂退職エントリというやつを書いてみようとおもいます。
TL; DR
- サイバーエージェントでなにしてたの
- なんでやめるの
- 大好きだったチームが解散してしまった
- のもあるけど、天啓だったような気もしている
- なんでスマートニュースなの
- 「ピンときた」から
- 迷ったので楽しそうな方を選んだ
- スマートニュースでなにするの
- 広告プロダクトの開発
- 広告おもしろいよ広告
- エンジニアリングに軸足を置く
- 広告プロダクトの開発
誰ですか
すやまといいます。 バックエンドをベースに、ソフトウェアエンジニアをかれこれ15年ほどやっております。 アジャイルとかスクラムとかモブプログラミングとかが好きです。
サイバーエージェントに入社して、インターネット広告が大好きになりました。
サイバーエージェントでなにしてたの
あ、はじめに断っておきますが、サイバーエージェントは素晴らしい会社ですよ。嫌になってやめたとかでは決してないです。
間違いなく国内最高クラスのテックカンパニーであり、インターネット広告では言わずもがな先頭をひた走る存在です。 やりがいのある面白い仕事が山程ありますし、優秀でやる気のあるエンジニア/ビジネスの人達に囲まれて仕事ができます。 そんなにたくさんの環境で働いたわけではないですが、おそらくエンジニアにとっては国内トップクラスの環境と言えると思います。
やめたけど今でもサイバーが大好きですし、機会があればまた働きたいですね。
サイバーで働いた中で一番印象的なのはやっぱり育児休業をとったことですかね。
martin-lover-se.hatenablog.com
にも書いたように、2度の育児休業を取得しましたがみんな気持ちよく送り出してくれましたし、 当然のように復帰して変わらず重要な仕事をまかせてもらっていました。 この点だけでもこの会社の文化のすばらしさがわかるかと思います。
5年半の仕事を通じてエンジニアとして大きく成長出来たと思っています。本当に感謝しかありません。
すこし何をやっていたかを思い出しながら綴ってみます。
広告計測プロダクト / EM
初めて配属されたのは広告効果を計測するプロダクトでした。 すごいシンプルに言うと、広告を配信してクリックされた数とかコンバージョンが出た数を数えるためのプラットフォームです。
どんなキラキラした開発が待っているのかとおもっていたら、 SubversionとJava6 + Servlet(SpringかSeasarだったかも?) + Tomcatみたいなかんじで 「お、おう」と同時に「ハイ!いけます!!」みたいな気持ちだったのをよく覚えています。
体制変更やらで組織が色々ゴタゴタしている時期でもあって、入社して半年もしないうちにエンジニアリングマネジャーをやることになってしまい、 マネジャー向いてないと感じてSIerやめたのにまたマネジャーをやるという。コードも書きながらみたいなプレイングマネジャーのスタイルでしたけど。
この後しばらくエンジニアリングマネジャーをやるんですが、この頃の僕は典型的なマイクロマネジメントスタイルで、 当然チームも全然うまく行かなかったし僕も疲弊していたように思います。
技術的にもいろいろチャレンジさせてもらいました。 このころ組織全体でScala押しで、僕もScalaを始めました。今でもScalaは結構好きな言語です。
ほどなくして広告計測プロダクトを新しく作ろうというプロジェクトが立ち上がって、 そこでゼロからアーキテクチャの設計をさせてもらう機会にありつきました。 Scalaはもちろんakka-streamingやsparkなど当時モダンと思われたものを片っ端から詰め込んで、挑戦的で楽しかったです。
あと300台くらいあるMySQLを含めたシステム全体のデータセンター移行とかもやりましたね。もちろん無停止で...。 これはすごい大変でしたけど楽しかったですし、良い経験になりました。
DMPプロダクト/ EM, PO
その後の体制変更などの流れで、DMPのプロダクトのEMをやるようになりました。 すごいシンプルに言うと、広告を配信するためのユーザー属性とかのデータベースみたいなものですね。
ここではプロダクトオーナーの役割を経験させてもらいました。
データサイエンティストのマネごとのようなデータ分析をしたり、競合の調査をしたり、 スクラムを本格的にやっていたのでプロダクトバックログを作ったり優先順位を考えたり、とかそんな仕事をしてました。
このときは師匠がスクラムマスターをやってくれていたのですが、師匠の助けもあってうまく回っていたと思っていて、 うまくいっているスクラムチームを経験できたのもすごく良かったです。
POをやった感想としては、ビジネスをどうこうする能力は自分には皆無だなーと。 POとして必要と思われる素質で、おそらくぼくにあったのはプロダクトへの愛と情熱で、後はからっきしという感じでした。
まあうまく出来ないことも、何が大変なのかもやってみないとわからないところもありますし、経験という意味ではプラスだったかなと思います。 POは今でも全くうまくできる気がしないですね...。多分もうすすんでやることはないと思います。
動画広告配信プロダクト / TL, SM
子供が生まれるタイミングで異動がありまして、配信系のプロダクトに配属になりました。 AdNetworkといってメディアにタグを張ってもらって広告を返したりとか、DSPといってオークションで広告枠を買い付けたりとか、まあなんやかんやで広告を配信するプロダクトです。
広告配信するのってめっちゃ楽しいんですよー。何が楽しいのかと言われると長い話になるんですが。 まあぼくは配信サーバーのログ眺めてるだけでご飯何倍でもイケる類の人なので... ウフフ...ワシのサーバーが広告配信しとるじゃろ...ウフフフ...
結果的にこのチームに一番長く在籍することになりました。
2回の育児休業を挟んで2回ともここに復帰させてもらったんですが、 今までの仕事人生で一番といっていいくらい居心地のいいチームでした。
MLのプロダクトへの導入、配信アルゴリズムの設計/実装、DSPの実装などなど、技術的にも様々チャレンジさせてもらいましたし、 フルタイムモブプログラミング、スクラム+カンバンなど開発プロセスの面でも、組織の中でも先鋭的なチャレンジが出来ていたと思っています。
このころ、こういったテクニカルなところの意思決定やサポート、開発プロセスやDeveloperExperienceの改善...といった領域でチームの役に立てているという実感が持ててきました。 本とか後述のゼミとかで得た知識と実践が噛み合ってきた感触があって、こういうところに自分のエンジニアとしての強みがあるのかな、と思い始めました。
このチームの話をアジャイルコミュニティや関連のカンファレンスでなんどか発表させていただいて、コミュニティにもつながりができたりと、充実していました。
こんなかんじで、サイバーエージェントではアドテクで主要な領域はSSP以外は一通り仕事で関わらせてもらいました。 ドメイン知識も深まりましたし、何よりインターネット広告の仕事が大好きになりました。
いま、インターネットの多様性を支えているのは紛れもなく広告です。 ざんねんながら嫌われることも少なからずあるインターネット広告ですが、 ぼくはこの仕事に誇りを持っているし、子供にも胸を張って話します。とうちゃんはインターネットを支える仕事をしているぞと。
これからも...まあ仕事がある限り、少なくともしばらくはこの仕事を続けていきたいと思っています。
ゼミ
サイバーエージェントでの仕事を思い出す上でもう一つ重要な要素がありまして、 「ゼミ」と呼ばれる制度です。 この辺を読んでいただければゼミ制度について御理解いただけると思います。
- 業務時間の一部を使って良い
- 予算がつく
- 一定のコミットと成果が求められる
というのが基本ルールですが、参加者の自主性を非常に重んじるありがたい制度でした。 これがすごく成果も出てるんですよね。
僕は2種類/6つのゼミに参加しました。
機械学習系
「音楽を機械学習で創る」というゼミに機械学習なんもわからん状態で入らせてもらってから、
とまあ楽しみながら機械学習について学べた大変良い機会でした。
同じことに興味がある人達と一緒にやる、詳しい人の指導を受けながらやるのは上達のいい方法だなと思います。
あとこれらのゼミを通じて「論文を読んで実装する」機会が何度もあったのですが、これはそれまでにない経験で結構考え方が変わりました。 以前は論文読むのって必要なんですっけ?みたいな感覚でしたが、 仕事でも論文読むようになりましたし、そんな特別なことじゃないんだなー、くらいに思うようになって、フロンティアに近づけたかんじがします。
アジャイル
後半2年ほどは、アジャイル関連のゼミに在籍していました。 もうサイバーをやめてしまった人も多いけど、このゼミや関連するイベントを通じて出会った人たちとは今でも親交が続いていて、それだけでも大変に価値がありました。
コミュニティでの人々との出会いや、CSM/CSDといった研修での師匠との出会い、 またAgileConfへの参加を通じて海外にも友だちができたり、 もう語り尽くせないほどいろいろなものを得て、エンジニアとしての幅も大きく広がったと思います。
...そんなわけでゼミで得た知識や経験は仕事にも生かされていて、2年も師の元で勉強を続けると仕事でも使えるようになるんだなぁという感覚です。 エンジニアのキャリアップという意味でも、会社への還元という意味でもほんとうに素晴らしい制度だったと思いますし、 こういうところにサイバーエージェントの強さがあるんだろうなと思います。
今後も是非続けていってほしいです。
なんでやめるの
前述の居心地のいいチームのプロダクトがCloseすることになって、チームも解散することになってしまった... というのが直接的な原因です。 社内でポジションを探しつつ、社外にも目を向けてみようと思って転職活動をはじめたら運良く良いオファーをいただいてしまった...という感じですね。
本当にすごく居心地のいいチームだったので、このままコンフォートゾーンにとどまり続けていいのか...という気持ちも正直なところ少しあったかなと、今となっては思います。
まぁこういう転機は起こるべくして起こるとも言いますし、そういうタイミングということだったのかなーという気もします。
コロナ禍での転職活動や準備については、機会があればまた書きます。ええ、書きたい気持ちはいつでもあるんですよ。
なんでスマートニュースなの
一言でいうと「ピンときたから」です。ここで働いたら楽しいだろうなー、と言うのが想像できたので。
一応、今回の転職活動では2つの軸をおいていて、
- ハンズオンでエンジニアリングができる、コードが書けるポジション
- グローバルな環境
この2つの条件に完璧にマッチしたのがスマートニュースでした。
転職活動をはじめて、エージェントから紹介されるまで全く知らなかったのですが、 スマートニュースは世界中から超つよつよエンジニアが集まる国内でも最高峰のテックカンパニーですし、 USでもサービスを展開し、中国/USにもオフィスがあって、日本オフィスでも多くの外国人エンジニアが働くガチグローバル企業です。
インタビューのプロセスはかなり長いのですが、プロセスを通じて全く不快な思いをしなかったこと、 インタビューで出会った人たちみんなと「この人達と働きたいなー」と思えたのも良かったです。
あともちろん広告の仕事がある、も。もはや運命感じちゃいますねー。
ありがたいことにほかにも複数企業からオファーをいただけて、給与とか条件面だけ見たらスマニューより良いところもあったのですが、
「迷ったら楽しそうな方を選ぶ」
というのが最近のコンセプトでして、会社のステージ的にも挑戦が多そうなスマニューにJOINさせてもらうことにしました。
スマートニュースでなにするの
転職活動を始めたときに決めたように、エンジニアリングをゴリゴリやっています。 チームつくって設計してコード書いてデプロイして...
今は完全リモートで、きほんすべてオンラインで仕事を進めているのですが、 徐々に友だちも増えてきて、楽しくやっています。
みんなほんとに優しくて仕事が楽しそうで、良い雰囲気の会社です。しかもみんなすごい仕事ができるという。。 エンジニアもほんとにドン引きするほど優秀な人ばっかりですね、これがグローバルレベルか... っていうかんじです。
あと、世の中で英語喋れんのお前だけ、という気持ちになれるので英語の練習に精が出ます。実際仕事で必要なので身も入りますしね。
全社で他のチームがやっていることを共有する機会がけっこうあるのですが、 話を聞いてるだけでも面白そうな仕事がゴロゴロあるし、すごく距離感が近くてワクワクします!
そもそもみんなで1つの同じアプリケーションを開発してるわけで、これは僕は今までにない経験なんですが、めっちゃエキサイティングですね! みんなが同じ船に乗ってるのを感じられます。
広告ももちろんそうですが、サービスとしても新しいものをどんどん出していて、いろんなことがすごいスピードで動いています。 意思決定も動きも早いですね!ついでに実装もくっっっそ早いです。キャッチアップするのも大変。。
と、いうわけでそんなチャレンジングでエキサイティングな環境なスマニュー、 We are hiring です。 バックエンドエンジニアのポジションはこんなかんじのJDです。
スピード感があって、技術的にもチャレンジングで、エンジニアにとっては最高の環境だといえます!
ご興味ある方、お気軽にTwitter @martin_lover_se などでお声がけくださいー。カジュアルにおはなししましょうー!
あと 2/26 にこんなイベントをやります!
スマートニュースにJoinして、3ヶ月で感じたバックエンドエンジニアとして働くたのしさとかやりがいを赤裸々にお伝えできればと思っています! ぜひお誘い合わせの上おこしください〜