ikuo’s blog

育児やエンジニアリングについて

We will meet again! - RSGT2022に参加しました!

今年もRSGTに参加してきました!

今年は初日はオンサイトで参加したのですが、様子を見て2日目以降はオンラインに切り替えて参加しました。 自分の状況に応じて柔軟に選択でき、ハイブリットカンファレンスの恩恵にフルにあずかりました!

We will meet again!

初日だけでもオンサイトで参加できて、懐かしい人達にたくさん会えて「ああみんなちゃんと存在してくれていてよかった」などと率直に思いました。 やっぱりオフラインはいいですね。

ああぼくは友達に会いにカンファレンスに行ってるんだなあ、と再認識しました。

「約束しなくても、あの場所に行けばみんなに会える」

これがすごく心地が良いのです。 いつかまた会えるその日... 次のRSGTまで、みんな元気で安全に!

Day1

というわけで、拝聴したセッションの感想などとともに今年の記録をしたためておこうと思います。

[Keynote] Agile Program Management: Scaling Collaboration Across the Organization

Johanna さんは個人的に大ファンでして、お話が聞けて大変嬉しかったです。

思い返せば3年前、初めての海外カンファンレンスAgile2018に参加したときのこと。 コーチズクリニックみたいなブースがありまして、勇気を出してサインアップしてみたのですが、そのときに対応してくれたのがJohannaさんでした。 図を交えながらたどたどしい英語で説明する僕の話を優しく頷きながら聞いてくれあたと、 僕の目を真っ直ぐ見て、

「Start Kanban.」

と一言。背筋がビリビリしました。このときの光景を今でも鮮明に覚えています。 人にはそれそれ何かにハマるきっかけがあると思うのですが、ぼくがアジャイルに傾倒したきっかけの1つは間違いなくこの瞬間でした。 というわけでファンなのです。

セッションはProductの上位概念、ProgramManagementについて。全然消化できてないですが、 1980とかにハードウェアの領域ですでにこんな開発方針が行われていたということにまず驚きました。

複数フィーチャーチームでのアーキテクチャの取り扱いについて質問してみました。 チームからそれぞれ人を排出して、アーキテクトコミッティーみたいなチームを構成するのが良いのでは、とのご回答を頂いて、 これもまた次のチャレンジかなと思います。

[Session]「いい感じのチーム」へのジャーニー

2年ぶりの生セッションはいつもお世話になっているようさんのセッション。

www.docswell.com

ようさんは昨年月イチで雑談(というかほぼ僕の相談)をしてくださって、転職したばかりで周りが見えなくなっていた昨年、大変助けていただきました。

「いい感じのチーム」とは。

僕にとってのいい感じのチームは「明日も仕事に行きたくなる」チームかなー、などと考えながら聞いていました。 挙げられていた特徴はそれぞれい感じのチームの必要条件だなと思える納得感のあるもの。

考え方中心で、コンテキストが固定されていなかったので、 今までの経験が思い起こされたり、今のチームの課題が浮き彫りになって大変共感できました。

話の進め方、会場の空気感も含めて、2年ぶりの生セッションの期待に応えて有り余る最高の体験でした!

[Session] Remote trust

なんと会場とイタリアをつなぐセッション。 これもハイブリッドカンファレンスならではの試みですね。

speakerdeck.com

けっこううちでも見るオンラインしぐさが実装されていたし、困りごとも共感できるものが多くてみんな同じ世界に生きてるんだなぁと思えるセッションでした。

コミュニケーションの質が劣るぶん信頼の構築には時間はかかるけど、頻度を上げることで信頼の醸成はできそうだなぁというのが最近のぼくの見解です。

"Build and gather trust, then focus on processes" は共感しかないです。

[Session] アジャイル開発のミライ

毎年楽しみにしているおよべさんのセッション。

speakerdeck.com

ウォーターフォールの30年後に生まれたAgile, そこから30年後にはどんな世界が待っているでしょう。

2点しかないので30年という周期性を持つかはわからないなー、なんてひねくれたことを考えながら、

JoshのModernAgileやAristerのHertOfAgile,DianaのAgile Fluency, WoodyのMobProgramming, Mobius, Scaled Agile, Spotify, etcetc...

Agileの傘の下で新しいアイディアはどんどん生まれていて、Agile自体も変化しているなーとも思います。

あらたさんもこちらの記事で言及されていたのですが、

dev.classmethod.jp

アジャイルの延長線上にあるものから破壊的な変化は生まれないんじゃないかな、と僕も思います。 アジャイル自体が漸近的でインクリメンタルな変化を内包しているようにも感じますし。 次の大きなムーブメントは、それが破壊的なものであるとしたらアジャイルコミュニティの外からやってくるのかもな、と。

セッションの中でも言及ありましたが、チーム開発に対するアンチテーゼはありそうかなと考えます。 チームという概念/境界自体がなくなって、プロダクトがあって、進行するプロジェクトがあって、 そこに自律的に関わる個人がネットワークを形成して、そのネットワークが会社を形作る...みたいな。

あるいは人間がソフトウエアを書くということ自体が否定されて... 機械がシステムを作るとか。 人間はたくさん間違えますし、そもそも人間が関わること自体がソフトウェア開発の複雑さの根源なんじゃないか的な。 その時人間は何をするんでしょうね、まぁそうなったら僕はおまんま食い上げなわけなんですが。

[ギャザる] たくさん話した

あとはホワイエでだべっていました。 本当になんのとりとめもない世間話で、近況の報告とかおひさしぶりですの挨拶とか。

でもこの時間もほんとうに尊かったと思います。これこれ、これなんだよ。

おがさわらさん、たざわさん、つねさん、TKさん、nolickさん、よしだ師匠、いきいきのいくお、色んな人と久しぶりに顔を合わせることができました。みなさんありがとうございます!

[Slide] 強くてニューゲームなプロダクト開発

生で見に行くことはできなかったのですが、スライドを読み返してめちゃめちゃ面白かったセッション。

speakerdeck.com

「くそ!何度タイムリープしても負債に勝てない...!」

もうわかり味が深くて、、、世界線を変えるくらいの変動が必要なわけですよね。

  • 「メンテナンスできなくなったときに負債になる」
  • 「システムのLTVを最大化する」
  • 「負債ではなく税金でマネジメント」

などそもそもメンテしづらいコードを入れ込まないための仕組みと、それでも起こった負債を定期的に取り除く仕組みが組織的に実装されており、大変参考になりました。

IidaさんとはDiscordでご挨拶できたので、その前に読んでおけばこれについておはなしできたのに!とちょっと後悔しました。 またお見かけしたらぜひこの話をしたいなーと思います。

Day2

ここからオンラインで参加しました。

手練たちがオンサイトに集まっていたこともあるのか、あるいはオンサイトの重力に引きずられてか、 正直なところ去年と比較するとオンライン側が活気がないなーと感じました。 僕自身もオンサイトにいたDay1はオンラインを見る余裕がまったくなかったですし。

もちろんオンラインも最大限楽しみましたけどね!

そんな中、ずっとボイスチャンネルに佇んでいてくれたえーちゃんさんの存在はもはや心の支えでした。 何度もお話させていただいて、オンラインでもギャザリング感があって最高でした!

[Keynote] Leading Skilled Agile Teams: Investing in Team Outcomes with the Agile Fluency® Model

Agile Fluency モデルはなにかの機会で触れたことはあったのですが、うろ覚えだったので新鮮な気持ちでセッションを楽しめました。

Fluencyとは意識しなくてもいいくらい自然にできること、Thinking fast and slow の(というかRindaさんの)System1,2の話を思い出しながら聞いていました。

[Session] Extreme Small Patterns -チームを100倍理解する方法-

毎年楽しみにしているきょんさんのセッション。

いつものようにぜんぜん理解が追いついてないですが、、 時間単位を変えて、より小さな粒度で自分たちの行動を捉えることで、よりチームを理解する...

以前モブプログラミングをしているチームを観察してパタンのようなものを抽出する試みをしたとき、 ”レベル分け”と各レベルでの核となるしぐさとしてまとめたのですが、 なるほどチームのしぐさには大きいものと小さいもの、包含関係と時間的変化があるのか、という気付きがありました。

ところで、チームが有機的であるというのはどういう意味なんでしょう? 外界からの刺激に対して、毎回アウトプットが異なる? あるいは(かつ?)それらが時間的に変化する?

一定認識できる繰り返し現れる行動があるわけですから、完全にランダムなわけではなくて確率的なモデルで記述できるのでは? 時間変化と合わせて

T = g(E, t) where T stands for Team, E stands for Environment

みたいな。時間で微分するとチームの向いてる方向がわかるかも?

セッション中にあった膨大なパタンの記録はチームのスナップショットなのかな? それとも時間的な変化も内在していて、コンテキストを形成して、その文脈の中でこそチームという存在の認知に近づける?構成的内在? (大怪我しそうなのでこのあたりで、、)

...などなど、RSGTが終わってしばらく、ぼんやり考えていました。

[Session] 挫折を通して見つけた、組織変革のスケールへの踏み出し方

nolickさんがんばれ!という気持ちで楽しみました!

Coach's Clinic

ことしはきろーさんに最近会社で起こっていることを相談してみました。 まるで見てきたかのように今起こってることを言い当てられて流石だなぁと...。。

色々ヒントを頂きました!

Day3

OST

OSTはオンサイトとオンラインが分断しがちで、そもそもオンラインだと議論に余計に時間がかかるしオンサイト行きたかったなーと思っていたのですが、 Zoom 部屋+集音マイク+iPad+Miro構成によってハイブリッド環境でのオンサイトとオンラインとの議論がかなりスムーズになり、コミュニティのインクリメントを感じました。

「リモート x スクラム ぶっちゃけどう?」というタイトルでここ2年のもやもやを議題にしてみたのですが、 僕含めオンラインの情報欠如つらいよね、という人もいれば、オンラインでも困ってない、むしろオンラインのほうがいいという方もいたり。

結論が出したかったわけではないし共感してほしかったわけでもなくて、ただ参加者の方々の声が聞きたいと思って立てたお題だったので、目的は達することができました。 結構人があつまって、付箋書いてくれたけど喋れなかった方とかもいらっしゃったと思うのでそこが申し訳なかったです。

むらみーさんの「オブザーバブルに保つ、オブザーバビリティを最大化する」という意見が個人的に腹落ちしていて、これからも意識していきたいなーと思える収穫でした。

[Keynote] アメリカの超巨大クラウドの中の人に転生したガチ三流プログラマが米国システム開発の現実をリークする話

最of高、すごいキーノート...キーノーティでした。 最高にアガる!と思いきや、悔しい!と感じたり、感情が大きく揺さぶられました。

去年のいつだか、ClubHouseで川口さんと牛尾さんがUSでのソフトウェア開発事情について話されていたのも聞いていたのですが、改めてすごいなと。。 本当に色々考えるところがあったので、別途ブログを書きたいと思っています。

人によってすごく捉え方が違うんじゃないかなと思います。。色んな人とこれについて話してみたいです。

バーチャルサイゼに集合な

その後Discordで去年同様バーチャルサイゼリヤを立てて、思う存分雑談を楽しみました。
(すいません サイゼリア のタイポチャンネルを立てたのは私です、愛が足りませんでした)
(よく思い出すと去年も同じ間違いをしたような...)
(その後nolickさんに指摘いただきました)

いきいきのほうのいくおと会社の元同僚を絆げたのも良かったです。

そういえばもうひとりのいくおのいきいきブランディングがすごすぎて、「いきいきじゃないほうのいくお」として生きていこうかと思ったのですがあんまりなので「無印いくお」になりました。今年も高度にハイコンテキストなイチャつきを展開してすいませんでした。

懐かしい人達にもご挨拶できたし、あとねもとさんにもやっとご挨拶できて何より。 夜中まで金の話とか評価の話とか札幌の話とかetcetcで楽しみました。

さとりゅーさんの「本開いた!えらい!1Pよんだ!えらい!」メソッドが僕にすごく相性良さそうだったのでやっていこうとおもいます。これ汎用性高いですね。


というわけで、ことしも1年分の元気をチャージしました! プロポーザルかけるかはわからないけど、2022年はコミュニティにもう少し顔を出していきたいなーと思います!