プログラマ35歳定年説と35歳の僕へ
これは、この素晴らしい記事のもうひとつのシナリオです。
プログラマ35歳定年説
日本だけなのかはわからないですが、この業界でまことしやかに囁かれるうさの一つに「プログラマ35歳定年説」というのがあります。 日本でIT業界に身を置く人間であれば、おそらく聞いたことがあるのではないでしょうか。
ぼくが駆け出しソフトウェアエンジニアとして働き出した20代、先輩や上司がよく言ってました。
体力がついていかなくなるとか、新しいことを吸収するスピードが遅くなるだとか、給料が上がらないだとか。
なんだかもっともらしい理由がついていて、実際僕も半信半疑ながら信じていました。
そしてなぜかあのころは「誰よりも早く出世してやる!」とかおもっていて、実際割と早めにマネジャー職になりました。
当時の会社のえらいひとに「もう新しいC言語覚えなくていいよ!」と言われたのをよく覚えています。
38歳になった。定年した?
はてさて気がつけば38歳。つい先日39歳になりました。日課のオンライン英会話にて:
"What do you do?"
"I'm... what is say, Software Engineer. I prefer call myself a Programmer tho."
ソフトウェアエンジニアなのかプログラマなのか...はおいておいて、今僕はいわゆるIC, Individual Contributor として働いています。
最近それなりにICという概念も浸透してきていると思いますが、日本語にはどうもぴったり来る表現がなく...
平社員、といえばそうなんですけど、ざっくりマネジャーではない職、という感じでしょうか。専門職といえばそれもまあそうなんですけど、じゃぁスペシャリストですか?というとまたちょっと違うんですよね。
とにかく38歳になった今も、現場で、最前線で、コードを書いています。定年はまだしばらく先になりそうです。あれ?マネジャーになって、出世したかったんじゃなかった?
ICと言っても、それなりにシニアになるとコードを書くだけが仕事ではなくて、チームや組織のあれやこれや、なんやかんやマネジメントに近い仕事もあったりはします。
まあでもこういうのも含めて、現場でコードを書いて、プロダクトを作って、顧客に届けるのが好きで、その魅力に取り憑かれてしまっているんだなと思います。広告はいいぞ。
...ということは、件の定年説というのはウソだったのでしょうか?
自分のN=1の実体験から、少なくとも反証はありますね。何だウソかー。
35歳の僕、アレ、うそだったよー。だいじょぶだよー。楽しくやれてるよー。
周りを見ても僕の同年代や年上で、現役バリバリでコードを書いているひとはたくさんいます。もちろん今の会社にも、外にも。
でもちょっと視野を広げてみるとやはり少数派なのかなぁ、とも思います。
みんなそれぞれコードだけじゃないスキルを身に着けて、少しずつ違うキャリアを見つけていっているんですね。
同じ年でCTO,VPoEなどエンジニアリング部門のトップを務める人もいます。みんなすごい。
どう考えて、どうそのスキルを磨いて、どうやってそのキャリアにたどりついたんだろう。
...あれ?やっぱりアレ、本当なのかな?Nどれくらい取った?ヒストグラム引いた?Thresholdは35でいいの?
鏡のようなあなたはどう考える?
アジャイルコミュニティの中でたくさんのすごい人たちに出会ったのですが、とびきりヤバくて印象深い人がいます。
いろんな偶然でめぐり合わせ、
めずらしい”いくお”という同じ名前で、
さらに同い年というではありませんか。
そして話してみるとなんだか不思議と気が合う。アジャイルコミュニティで出会うたびいちゃいちゃする仲になりました。
そんなもうひとりの"いくお"は今、VPoEとして組織を率い、Agileを推進し、世の中を前に進めている。
おなじころに同じように働き始めた同じ名前の2人が、一人はマネジャー、組織のキャリアパスを、一人はIC、現場のキャリアパスをそれぞれ歩んでいます。
きっとぜんぜん違う景色を見てるんだろうな。でもなぜか同じようなものを見ていて、同じ目線で話ができるような気もする。
そんないくおからお誘いをもらって、DevLOVE15周年という大変めでたいイベントで、 いままでの15年と、これからの15年について語らうという機会をもらいました。
はてさて、二人のいくおからどんな化学反応が生まれるのか。 15年というのはなかなか長い月日ですね、小学生が中学校卒業しますよ。
たぶん僕たちが一番楽しむと思うのですが、(これは僕が登壇するときのポリシーでもあります)
みなさんといっしょに今までの15年をふりかえり、そしてこれからの15年に思いを馳せる -- これまでとこれからの架け橋になるような話になればな、と思っています。
On/Offline問わず。"現場"でお会いしましょう!